我々の永い戦いは始まった・・・2010/01/30 20:00

RIMG0227 『2007年ホノルルマラソン完走レポート集』

 第48回愛媛マラソン大会まであと1日となった。刻々と時間が経つにつれて、緊張という魔物が体全体を襲ってくる。大会目前にして何とも言えない感覚である。2年前に完走したホノルルマラソン前日では、この感覚はあまり感じなかった。「なんでやろ?」と、昔の記憶から辿ってみると、私なりの一つの答えが浮かび上がった。それは、フルマラソン(42.195km)という長い道のりを、体が憶えているか憶えていないかの違いではないかということである。ホノルルマラソン時は、フルマラソンに対して全くの無知であった。しかし、今回はあの地獄の苦しみを体が知っている分、何とも言えない感覚が体中に変化をもたらしているのではないか。そんなことを考える中、私はもう一度、イッパチ会日野さんが作成してくれた2007年ホノルルマラソン完走レポート集を見て、あの頃の自分自身を振り返ってみることにした。

 
                         ホノルルマラソンを走って・・・   門屋 光彦

  12月8日、イッパチ会ホノルルマラソン出発当日である。不安な心を抑えつつ関空を出発した。約7時間のフライトでホノルルに到着。ハワイへ降り立った時の感想は「暑い」の一言だった。こんな暑い中で走るのかと不安感が恐怖感に変わった瞬間であった。そんな心境の中、バスに揺られコンベンションセンターに向かった。そこではホノルルマラソンの簡単な説明をしてもらい、ゼッケンやチャンピオンチップというタイムラグ防止用GPS内蔵の小さなチップを受け取った。そしてイッパチ会メンバーたちはホテルに向かい、明日のマラソンに備えたのであった。 
 夜中の2時に起床し、3時にタクシーでスタート地点まで移動。体をほぐしながらスタートまでの時間を待った。突然の雨に戸惑いながらもゴミ袋を纏いスタートを待った。時計が5時(日本時間で夜中の12時である)を指したところでスタートした。花火が上がり、ランナー達のテンションは最高潮に・・・。雄叫びをあげる者もいた。3万人のランナーたちが一斉に走りだした瞬間は、今までに経験したことのない何とも言えない感覚であった。そんな中、私は無我夢中で走った・・・。
 ホノルルの道路はガタガタで雨のせいで水溜りもあり、コンディションとしては最悪の状況であったが、それでも私はただ黙々と走った。1時間30分たったあたりで大分明るくなってきた。夜明けである。しかし見えるのは綺麗な景色ではなく、私の前を走るランナーのお尻しか見えなかった。25km地点までノンストップで走ることが出来たのだが、突然左足に激痛が走った。そして同時に空腹という魔物も襲いかかってきた。ここからが本当の戦いである。そんな気持ちの中、更に前へ前へと走りつづけるのであった。
 折り返し地点を過ぎてようやくイッパチ会の仲間と顔を逢わすことができた。この時ばかりは足の痛みが消え、気力も根性も復活したのだ。改めて人間の素晴らしさを感じることができた瞬間だった。
 35km地点に到達。あと7kmと思うと次第に足取りが速くなってきた。だが、そんな甘いものではなかった。足の痛みがピークに達し、何度となく頭の中で「もうやめろ」「もうやめろ」という悪魔のささやきが聞え出したのである。ほとんど足も動かなくなり腕の振りだけで何とか前へ走った。ただゴールという目標に向かって、更に前へと・・・。
 ラスト1kmという看板が見えた。あと少しである。最後の直線500mは足の痛みも消え、とにかく走った。あと200m、あと100m。そして念願のゴール!高々と両手を上げ心の中で自分を褒めまくった。自然と目には涙が溢れた。こんな気持ちは今までに初めてであった。やったぞ~~!!!  記録:5時間43分38秒。
 IRC18期、イッパチ会のメンバー11名は、全員完走をすることが出来ました。今回のホノルルマラソンで忍耐力や団結力が備わったと思います。自分を見失いそうになった方は、是非マラソンを走っていただきたいと感じました。この達成感は素晴らしいですよ!!
 感動をいただきまして、誠にありがとうございました。

 自分自身を振り返ってみて、あの頃の私に勇気づけられた。あの達成感と感動をもう一度味わう為に、愛媛マラソンランナーたちと共に完走目指して、前へ前へと走りたいと思います。
 PS:本日で、てるひこブログ500回目の投稿となりました。これからも継続して、私の想いと気づきと行動、そして感謝の気持ちと感動を発信していきたいと思います。今後ともてるひこブログをよろしくお願い致します。

RIMG0228 『想いを一つに』

 我々は常に挑戦し、前へ前への精神を決して忘れてはならない。我々の永い戦いは、あの時もう既に始まっていた・・・。