
| 新社長就任の経緯を教えてください。 | ||
3代目社長の父(現会長)は25歳のときに代表取締役になりまして、50年超、社長を務めてきました。「100周年を迎える前に代替わりする」ということで、3代目から聞いたら、だいたい3年前から構想はあったそうです。私は愛媛に帰ってきたばかりで、今でこそ4年目ですが、”まだ愛媛を知らん、松山を知らん”ということで、先ず3代目から「愛媛を知れ」と言われ、勉強させて頂いて、昨年の8月1日付で社長交代しました。 |
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| 地元・愛媛に戻るまでは何をされていましたか? | ||
大分県の大学を卒業してから、高知県の方へ4年間、修行にいっていたんですね。同じ様な建設会社で主に現場監督として勉強させて頂きました。 |
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| 元々、いずれは戻ることを考えていましたか? | ||
それはありました。”いつ戻るか”というタイミングは、詳細を聞かされていなかったんですけど、3代目から「もう、ぼちぼちええんじゃないか」ということをいわれたのが高知に行って4年目だったんです。自分としては、まだ現場の方を5年でも10年でもしたかったんですがね。今、皆さんから「若い、若い」といわれますが、自分もだいたい修業期間が10年は必要であると思うんですよ。また、会長が78歳、自分が31歳ですから47歳の差。年齢ギャップを感じる事もあります。その差を如何に埋めるかということで、愛媛に戻ってからの4年は、細かい事でもなんとか急ピッチで頭に入れてきましたし、意識を変えてきたということです。 |
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| 社長就任を控えて進められてきたことなどを教えてください。 | ||
昔から知っている社員の方も沢山いましたが、年齢差というのは、もの凄く自分の中では”脅威”というと変ですが、そんな風に感じていましたね。でも性格上、そこまでおどおどしたりはしなかったです。その中で、この4年間は意識改革を進めてきました。 |
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| 意識改革とは何ですか? | ||
戻ってくる前までは、幹部会議というのがあまり無かったんですね。で、実践したのが”皆が話し合える場”を作りましょうということで、皆が意見を言える場を作ったんですね。今までのやり方を変えましょう、ということで、率先して部長達が出てきて各個人がどう思っているというのを言う様にしたんです。そこで出た意見というのが、門屋組の良い点でもあるし、弱点でもあるし、それらが会議の中で生まれる様になりました。あと、毎週月曜日の朝一に掃除の会というのを始めました。経緯としては、戻ってきた頃に、イエローハットの鍵山相談役がやっておられる掃除の会に誘われまして、その時の体験で自分の中に今まで無かった気持ちが芽生え、”掃除に学ぶ”ということを社内でもやろう、と。地域の方に役立つ会社になる、ということもあり、地域の清掃を始めたんですね。でも、自分だけがやってもダメで、当時は3代目にも「やってくれ」と強くお願いしたんです。1年間は拝み倒して、3代目が「やろう」とい言ってくれてからは皆の見方や取り組む姿勢、意識が変わったんですね。それらがきっかけで意識改革が出来ましたね。 |
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| そこから得たものは大きかったでしょうね。 | ||
自分自身を便器だと思って、2〜3時間かけて洗う、という考え方が素晴らしいと思うんですね。これは、現場にも通じる事なんです。ですから、今は本社だけでなく、各現場の地域も清掃しているんです。現場監督や協力会社さんも意識を変えていく、現場が綺麗になると、自ずと安全が守られていくという職場環境作りにもなっていくんですね。 |
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| 今年は創業100周年の節目でもあります。県内業界の現状と今後はどうお考えですか? | ||
今後、競争は激化していくと思います。これは競争原理が働く以上は外せないことで、その中で”この会社にお任せします”と言って頂ける付加価値がなければ。更なる淘汰の時代がくる中で、本当に会社全体が”こうしましょう”と言えるようにならないと、金額の安さだけではやっていけませんから、企業価値をより確立していかなくてはと思います。 |
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| 100周年を機に、社訓の「満足していただこう」「信頼していただこう」に「感動していただこう」が加わります。 | ||
実際、満足して頂いて当たり前、信頼して頂いて初めてゼロ。更に感動して頂こうとすれば”心配り””気配り””おもてなし”ということを並大抵でなく社員皆が分っていないと。そういう想いを社員皆が理解してやっていかなくては、ということで100周年に当たって「感動していただこう」というのを新たに加えて”社員一丸でやっていく”というのが今の目標でもありますね。副社長に就任したときに、自分が様々な場面で”心配り”を受けて感動した事を思い起こして、是非、自社も「感動して頂くためにはどうしていかなくてはいけないか?」ということを皆で考えていこう、と社訓に入れたんですね。自分一人だけで言ってもダメで、自社のスタッフ皆が同じ想いになっていかなくてはと思っていますよ。 |
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| 社員とはどんな存在ですか? | ||
よく”会社とは社長か社員か”というのがありますが、自分は社員ありきだと考えています。社員がいなければ何も出来ないですし、加えて協力会社さんも”下請け”という言い方は絶対にしないんです。協力してやっていく会社、というのが在るべき姿ですから。だから「感謝の念を持って」というのは日々、言っていますね。一昨年9月から自分もブログを始めて、毎日書くようにしているんです。それまで50人いる社員達に、自分の想いや日々気づいた事、感謝の念などをきちんと伝える場がなかったんですが、ブログを通じて内外に想いを発信できたらいいな、と隠し事無く日々を伝えています。 |
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| 昨年を振り返っていかがでしたか? | ||
この2年間は結婚、出産など色々ありました。道のりも凄かったですが自分の中では全て慶び事なので、結婚を機に”絆”が増えましたし、嬉しいですね。娘が生まれ、”守らなければならない”という責任感を持つ自己改革にもなりました。社業では、戻ってきた時には30億円あった売上が25億円に落ち込んでいましたが、前期は42億円になるなど年々増えています。この時勢で増収増益という嬉しい結果ですが、それは社内の周知徹底が鍵になっていると思います。連携が密になって、自社の弱点でもある顧客からのクレームが出てくるようになり、それらを見つめ直して意識を変えていったことが売上や利益に繋がっています。 |
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| 今年の抱負を教えてください。 | ||
1月10日で100周年という節目を迎えて、「感動していただこう」を加えて進んでいきます。一般的に昨年は”100年に一度の大不況”と言いますが、その中で経営者の方々は「一丸となってやっていこう」と言われたと思うんです。自分としては、”本気の一丸”となれるような体制作りをこの10年は目指そう、と。ただ口先だけで「一丸となって」というのは誰でも言えるんですね。十止し、経営者が自らスタッフのやっている催し事に入っていくとか、を考えていかないと本当の一丸には絶対になれないと思います。忘年会などでも、経営者が出ずに社員だけでやっているというケースもあると思いますが、社員から呼ばれる経営者にならなければ、絶対に一丸にはなれないんですよね。そうなっていくために、自分も考え方を変えないといけないですし、その中で感謝の気持ちを常に持って臨まないと。これが、門屋組の2010年度からのスタートです。 |
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▲ 門屋組の社訓に「感動していただこう」が加わった
▲ 100周年を迎えた門屋組本社外観
▲ 門屋組4代目社長 門屋光彦